当クリニックでは経験豊富な専門医による
負担の少ない注入治療を行っています
注入治療
注入治療は変形性関節症や関節炎が生じている関節に、培養したご自身の脂肪由来の自己組織を局所注射で移植する治療法です。関節の軟骨がすり減ることで、痛みが生じます。自己組織を患部に注入することで損傷が修復され、痛みの緩和につながります。
この注入治療は「注入治療等の安全性確保等に関する法律に基づく届出」「医療再生計画」を提出し、受理されている限られた医療機関のみができる治療法です。手術でもない、薬でもない、第三の画期的な選択肢として注目されています。
自己組織とは
傷ついた軟骨を保護・再生
多分化能
骨細胞
自己組織
培養
自己複製能
脂肪細胞を採取
自己組織とは「多分化能」と「自己複製能」という2つの能力を持ち合わせた自己組織のことです。私たちの身体は骨や軟骨、筋肉、腱、神経、皮膚など、さまざまな要素から成り立っているのですが、部位に合った自己組織に変化できる能力のことを 多分化能と言います。自分と同じ能力を持った自己組織に分裂できる能力のことを自己複製能と言います。
自己組織はこれらの能力を持っているため、体内に損傷が発生したらその部位を探し当てて吸着し、多分化と自己複製を起こすことで、炎症を抑えて傷を修復する働きがあると言われています。この作用を応用したものが注入治療です。
ご自身の身体から自己組織を取り出した後に培養してその数を増やし、損傷がある部位に注入することで、患部の損傷の修復や症状の改善につながります。
効 果
注入治療には「痛みを軽減させる作用」と「炎症を抑える作用」という2つの効果が期待できます。つらい症状を緩和しつつ、その原因となっている炎症を抑えるという、ダブルのアプローチが可能です。
重度の変形性膝関節症にともなう痛みが、培養した脂肪幹細胞の投与で改善し、関節機能も回復したという臨床結果報告が医学専門誌に掲載されました。他にも多数の臨床実験で痛みや関節機能の改善が確認されています。
治療の流れ
脂肪採取日
まずは腹部の脂肪より自己組織を採取します。局所麻酔を行いますので、大きな痛みはありません。へそのシワにそって約5mm程度切開を行います。そこから米粒2~3個ほどの脂肪を採取します。切開部は縫う必要がないほど小さいですが、自然に溶ける糸で縫合することもあります。傷はほとんど目立ちませんので、ご安心ください。その後、自己組織を培養するために必要な血液を100cc採取します。 所要時間はトータルで40分ほどです。
自己組織の培養(期間約1ヶ月)
脂肪と血液を採取した後、速やかに自己組織の培養加工室に移動し、無菌状態で培養を行います。ご自身の身体由来の成分のみで培養するので安全性が高く、3~4週間ほどで完了です。この間は通院不要です。自宅でぶらぶら体操などの準備を行っていただくと、一層効果が高まります。なお、何らかの原因で培養が進まず中止することがあります。この場合は原則として脂肪採取のやり直しとなりますので、予めご了承ください。採取のやり直しについては、費用はいただきません。
自己組織の投与
投与確定日をお知らせしますので、当日はご来院ください。予約時間にすぐに治療が開始できるよう準備を整えております。局所麻酔を施した後に患部に注射で自己組織を注入します。その後約15分はそのままの体位で安静にしていただきます。だいたい 30分ほどですべての治療が完了です。なお、投与当日の飲酒や入浴、運動はお控えください。また、体質によっては投与後に副作用が出る可能性もあります。体調が悪くなった場合は医師に速やかにご連絡ください。
経過観察
投与後に関節の状態を診させていただくため、1ヶ月後、3ヶ月後、半年後にご来院いただきます。もちろん、その間に副作用や体調の変化などが見られた場合は都度ご相談ください。遠方で通院がしづらい方はお電話での問診にも対応可能です。本治療には注射部位の痛みなどの副作用や合併症が発生する場合がありますが、いずれも治癒しており、重大な健康被害は報告されておりません。
適応診断にMRI検査をおすすめしています
検査は当院提携検査機関にお越しいただきます
本当に効くの?そんな不安を解消するために
せっかく時間や手間をかけて治療をしたのに症状が改善されなかったということほど悲しいことはありません。どうしてもその方の体質や症状によって効果は異なり、他にも適した治療法がある可能性もあります。
当院では事前の適応診断としてMRI検査をおすすめしています。MRIでお身体の状態を把握し、注入治療で改善が見込めるか?他に適した治療法があるのか?を医師が診断します。注入治療を受けるかどうか迷われている方は、一度受診ください。
CPC(Cell Processing Center:自己組織の培養加工室)
院内に併設し、さらにクオリティの高い治療を実現
お茶の水セルクリニックでは院内にCPC(Cell Processing Center:自己組織の培養加工室)を併設しているので、培養したてのフレッシュな自己組織を投与できます。フレッシュな自己組織ほど活発に再生するので、より治療の効果が高まります。
安全キャビネット
患者様からお借りした大切な自己組織を培養する空間です。無菌状態で高い安全性が保たれています。
CO2インキュベーター
自己組織をより体内に近い条件で培養するための装置です。温度や湿度、CO2濃度を一定に保つことができます。
顕微鏡
順調に培養が進んでいるか?注入できる状態になっているか?顕微鏡を使って確認します。
細胞保管用タンク
パスボックス
細胞保管用タンクでは自己組織の冷凍保存をします。パスボックスは物品の受け渡しを行う装置です。クリーンルームの中と外を結び、外気からの汚染を防ぎます。
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